化学物質は、第一次、第二次世界大戦中に軍事用として開発されたのが始まりで、 戦後から今日…たったそれだけの僅かな間に、私達の身の回りには数十万、数百万と言う考えられない化学物質が氾濫しました。
食品添加物、合成洗剤、ヘアケア商品、化粧品、農薬、殺虫剤、ワックス、 芳香剤、消臭剤、フッ素や抗菌グッズ、ビニール製品、などなど… このような化学物質と私達の生活は極端なまでに身近な間柄となってしまいました。
化学物質の光の部分は、私達の生活に便利さを与えてくれたことです。 鮮やかな色の食べ物、腐らない食べ物、化学薬品から作られる化粧品、 人工的な香り、強烈な汚れ落としや殺菌剤、多くの医薬品などと…
しかし、陰の部分の代償がこれほど大きく深刻になるとは思っていませんでした。 戦後爆発的に広がり、今でもその流行を辞めようとしないガンと言う病気は、 鰻登りに死者数を増やし続けています。
アレルギー、アトピーは当たり前となり、シックハウス、シックスクールに シックカーなどの中毒事故の被害者も後を絶ちません。
そして人体への有害性は愚か、生物の生態系や環境、自然までも歪めてしまいました。 化学物質のやっかいな所は、目に見えない、また直ぐに現れないことで大半の人が、 その恐ろしさに気づかないことです。 なってから、症状が目に見えて出だしてから、初めて慌てふためくといった人が大半です。
更にやっかいなのは、次世代にも悪影響を引き継がせる力があることです。 母胎や母乳を通じて、胎児、乳児を汚染します。
人間以外にも、環境中に放出された化学物質は、大気、水、土壌を汚染し、 野生動物までにもその被害を広げます。
化学物質の「光」の部分は見えやすく便利なので、飛びつきたくなりますが、 陰の部分は、残念ながら見えにくく、感じにくいので中々気づかないのです。
光と陰の問題は、名誉と、恐ろしい病気と、にも現れています。 例えば、農薬のDDTは開発当時、舐めても食べても安全な「奇跡の物質」として称賛されました。 なんと発見者のミュラーにはノーベル賞までもが授与されたほです。
よく考えれば、虫が死ぬものはやがて人間も死ぬ物質なのですが、 一般市民は国の言うことを全面的に信じました。
しかし、あとになって莫大な数の死者と奇形を生み出す結果となり、 製造・使用が禁止となりました。
フロンも同様です。発明当時は「夢の物質」と持て囃され、 発明者には、プリーストーリー賞が与えられました。 しかしこちらも、あとになって「オゾン層の破壊」と言う地球に壊滅的なダメージを及ぼすことは分かり、製造・使用が禁止されました…
その間一体どれほどの人や動物、自然が殺されたのでしょうか… 家族を失った人もたくさんいます…
人間の知性には死角があり、万能ではないことも認識し、疑問を持ちながら進む、 また使う、必要があります。「便利な物には毒がある」なのです。
これらの物質は、危険なので辞めたからと言ってなくなる訳ではありません。 化学物質は分解されにくい性質のものが多くを占めているため、製造を中止しても、 数十年~数百年は環境中にとどまっているのです。
そして化学物質の怖さは、あとになって危険と判明した所で、 もう取り返しがつかないことなのです。
化学物質に対して今持っている意識より、更にもうちょっと上の意識を持ちましょう。
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