|
プレミアム会員ニュース(ニュースの真相)では、6回に渡りペットフードの危険性とその酷さを細かく詳しく解説してきました。 今回は一般講読ニュースでもペットフードを紹介します。
ニュースの真相では最近のペットフードの問題点や改正点なども述べていますが、 こちらの記事は2002.9.5日現在の週刊文春より抜粋したもので現在とは多少異なる点もあります。しかし残念ながら現在のペットフードも「安全」と言い切れる物ではありません。 前回に続きこの記事を投稿されたのはメールニュース会員のGさんです。
屍肉・病肉に添加物過剰 買ってはいけないペットフード 日本ハムによる偽装牛肉の例を見てもわかるように、食品メーカーのモラル欠如にはただただ呆れるばかり。人間が食べる食品でさえ、これほど嘘やごまかしがまかり通っているのだから、ペットフードの中身を信じろという方がムリだ。はたして安全な物はあるのか。
偽装牛肉の問題を皮切りに、中国野菜の残留農薬、無認可の食品添加物使用、食品表示の偽装など、連日のように食品の安全性を揺るがす事件が発覚し、食への不安はますます募るばかりだ。 人間が食べる食品にこれほどの嘘やごまかしがまかり通っているのであれば、当然、ペットフードの中身も疑いたくなる。
というのも、日本にはペットフードの公的な規制がまったくないのだ。 農水省も厚労省も管轄外。日本の機関でペットフードの品質や安全性、安全基準を監視する機関は皆無なのである。
ペットフードは約55パーセントが輸入品だし、国産品であってもその原料の大部分は輸入に頼っているのだが、厚労省も、特別な検疫はしていないという。 「健康局結核感染症課で、狂犬病の予防法によって犬の登録、予防注射、野犬の取り締まり、生体輸入の検疫は行っていますが、餌やその原料に関してはなにも規定を設けていません」(厚労省健康局結核感染症課)
では、業界自身の自主規制はどうなっているのか? ペットフード製造メーカーによって組織される団体「ペットフード工業会」と「ペットフード公正取引協議会」によって、一応、製品の内容基準や添加物の使用制限や表示についてガイドラインが設けられてはいる。
だが、原材料の使用量を多い順に全体の八割まで表示すればよいことになっているだけなので、残りの二割にどのような材料や添加物が混入されているか、まったく分からない。 これでは、メーカー側の考え方ひとつで、粗悪な材料や添加物をわざと量的に分散して、表示義務のない二割にしてしまうことも可能だ。
また、たとえ二割を超えるものが表示されてなかったとしても、法的な取り締まりや罰即は何もないというのだから驚きを禁じえない。「ペットの健康を考える会」のメンバーで、山梨県でペットの食材店「エンジェルズハート」を経営している山本紀海子氏も、この点に注意を促している。
「添加物を使用していても明記しなくてよいので、入れたい放題というのが現状です。その結果として利益の追求を第一とした、低コストで売れ行きのよい商品を競って製造・販売することになります。 つまり、できるだけ安価な原材料を用い、質の悪さをカバーするための添加物を無制限に加え、パッケージのキャッチフレーズに工夫を凝らし、消費者を惹きつけることが可能なのです」
これではすべてメーカー側のモラルに任せるしかないことになる。ところで、農水省の話にもあったように、ペットフードメーカーは家畜の飼料メーカーと直結しているところが多い。 ちなみにイタリアなど狂牛病発症国からの牛の肉骨粉を昨年まで平然と輸入していた飼料メーカーも、このペットフード工業会のメンバーだ。 北川動物病院の奈良なぎさ氏(栄養コンサルタント)はこの点について次ぎのように指摘する。
「飼料メーカーがペットフードを作り始めた当初は、牛や豚、鶏などの家畜の餌よりも、低い品質のものがペットフードに加工されていた可能性もあります。家畜の餌には法的な安全基準もありますが、ペットフードには何の規定もない。家畜の餌にもならない劣悪な副産物を、ペット用にまわしている可能性も考えられますが、それらはメーカーのモラルによりさまざまでしょう」
ここでいう「副産物」とは内臓の全般を指す。つまり、抗生剤やホルモン剤の使用量が比較的多い家畜の「副産物」は、それらが蓄積している恐れがあるため、人間や家畜の食用には適さないが、そんな危険な「副産物」がペットフードには使われているというのである。
「肉副産物、鶏副産物などという表示は、肉自体ではなく、肺、肝臓、腎臓、胃、腸、血液などを含んでおり、粗悪なペットフードでは糞尿や屍肉、羽などが含まれている場合もあります。コストを安くすると同時に、内臓を利用することで栄養バランスをとっているのですが、使用部位によってはリスクの方が大きいのではないでしょうか。
現状では、何の規制もない日本に比べて、やはりアメリカのペットフードの方が総合的に安心できると言えますね」 アメリカのペットフード業界は連邦政府(米国食品医薬品局ならびに農務省)と州政府の二つのレベルで規制されており、連邦政府法にもきちんと原料の安全性や製造過程の要綱が含まれている。
さらに、ペットフードの検査方法や安全基準などに一貫性を持たせるために、「AAFCO」(米国飼料検査協会)が結成されて、ペットフードの品質向上に努めている。 ブリーダーが薦められるペットフードの多くはアメリカ製のものだ。 これらのパッケージを見てみると、ほとんどが「AAFCO給与試験合格品」と記入されている。しかし、表示のあるペットフードにも落とし穴はある。
「ひとつは『AAFCO給与試験合格品』というものですが、これは、AAFCOの定めた給与試験方法にのっとって、試験を請け負った研究所が試験し、それに合格していることを意味します。一方で、『AAFCO基準値合格品』というのは、単に『AAFCO』の定めた最低の栄養基準値を満たしているフードであるということなのです。
それでも原材料や添加物はきちんとした基準があるため、何も規制がないものよりは安全と考えられます」(同前) しかしAAFCOが認める添加物にも多くの危険性がある。その中でも特に酸化防止剤は問題が多い。
食品を保存する場合、腐敗細菌による腐敗だけではなく、酸化による変質も食品衛生上重要な問題になる。特に油脂の酸化物は単に食品の風味を損なうだけでなく、酸化物の有する毒性があるため、食中毒を起こすこともまれではない。 これを防ぐために利用されるのが酸化防止剤、いわゆる防腐剤だ。
ペットフードが腐りにくいのは、この酸化防止剤の作用によるところが大きいが、役に立つ反面、問題も大きい。とくに危険性が叫ばれているのが、次ぎの三物質である。
●BHA(ブチルヒドロキシアニソール)―――ガソリンの酸化防止剤としても使われているもので、急性毒性が強く、発ガンの危険性が高い。油脂の酸化防止剤に使用する。
●BHT(ジブチルヒドロエキシトルエン)―――石油酸化防止剤として用いられたのが始りの酸化防止剤で、主原料は、クレゾール(原料はコールタールで、発ガン物質)とイソブレチン(麻薬作用がある=麻薬剤)。 脂肪組織に蓄積する傾向があり、食餌内容に油分が多くなればなるほど毒性を増強させ、他の物質と協力しても毒性を高める。油脂の酸化防止剤に使用。
●エトキシキン―――日本では、食品添加物に使用されたことがない。農薬としての使用もごく少量しか認められていない。ゴムの固定剤として開発された薬剤で、除草剤、殺虫剤、化学兵器として利用され非常に毒性が高い。膀胱や腎臓にガンを形成させ、特に大腸に多くのガン性の腫瘍を形成させた。日本では一部サプリメントにこのエトキシキンが使われ、商品が回収された。
「4D」と呼ばれる劣悪な肉
国民生活センターが1993年に行った調査では国内産17銘柄のうち、10銘柄からBHAやBHT、エトキシキンが検出され、また、昨年行った朝日新聞の調査ではドッグフード3銘柄のうち、1銘柄から、やはりBHAとBHTが検出されていた。
これら酸化防止剤のほかにもペットフードには防カビ剤、保存料、着色料など危険な添加物が入っているため、相乗毒性は計り知れない。また、ホルマリン漬けのガムや身体に吸収されない合成カルシウム等の添加物が使用されたり、過度の塩や砂糖の使われているペット用のおやつ類なども、消化不良や、嘔吐の原因になるとの指摘もある。
「ビーフジャーキーなどかなり塩からい。いったいどれだけの塩分が添加されているのか分かりません。大型犬が体内で利用できる塩分の量は、1日に0.25グラムと言われていて、これは干しぶどう1粒の量です。 おやつだけでなく、全般にペットフードには塩分が多すぎます。ペットの心臓病が増えているのは、このような塩分の取りすぎが原因かもしれません。
表示には塩は添加してないとあるものでもナトリウムなどに表示を変えて大量に添加してあるのです。ペットフードのせいで、砂糖中毒になる動物は少なくありません。また、添加物のひとつ、硝酸ナトリウムは人体に対する発ガン性が公式に認められ、ペットの身体に有害であることが発表されているのにもかかわらず、用いるメーカーが多いですね」(前出・山本氏)
さらに、恐ろしいのは、業界内で「4D」と呼ばれている劣悪な肉が混ぜられているペットフードがあるということだ。 「一般にはほとんど知られていませんが、畜肉の中には、4Dとして分類されている食品不適格品があります。これらは『死亡したものの肉』『死亡しかけているものの肉』『病気であるものの肉』『負傷しているものの肉』を意味します。
本来であれば廃棄されるか、食用以外の目的に転用されるべきですが、ペットフードや肥料に加工されることが多い。死亡もしくは死亡しかけた動物の肉などは、それ以上の劣化を防止するための薬剤が使われる。牛はもとより、鶏肉も、ペットフードに入っている肉は、ほぼ例外なく人間の食用としては不合格なものです。
さらに、肉がほとんど入っていなくても、肉のように見せかけるために、肉のような色をつけることもあります。缶詰も原材料については、ドライフードと同じ廃棄物利用がほとんどなので、缶詰だからといって安心はできません」(同前) 大豆は一見体によいように思うが、これにも落とし穴はある。 「大豆には、一定期間給餌され続けると、胃腸を刺激する酵素があり、長い時間ゆっくり煮込まないとこの酵素が破壊できず、酵素の影響で消化液の量が減少します。
するとバクテリアの増殖が過剰となり、胃の内容物の発酵が起きて、ガスが発生するのです。また、大豆ミールと書かれている場合は実際には素材のカスが多く使われているようです」
さらに、一般的に見て、ペットフードに表示されているタンパク質や脂肪のパーセンテージの数値は高すぎる。 「数値が高いのは、食いつきをよくするためであったり、メーカー側の栄養学的な知識が古く、間違っていたりするからです。この数値がいくら高くても、『栄養分がそれだけある』という保証にはなりません。
たとえば鶏の足やくちばしにもタンパク質は含まれていますが、消化吸収はできません。 また、落花生の殻を加えただけでも、タンパク質の数値は上げることができるのです」
輸入品に関しては、とくに並行輸入のものが問題視されている。並行輸入品は、混載便を使用するが、この便だと運賃が安いかわりに経由便があり、日数がかかる。運行ルートも南回りの暑い地域を通ることが多く、船内室温が外気以上に高く、湿度が60パーセント以上になることもある。その上、到着後の燻蒸時にたいへんな熱が加わるため、品質の保持は極めて難しいからだ。
「燻蒸とは、輸入品の到着後、農薬をガス化して使用する消毒方法で、発ガン性や、変異性の問題も指摘されています。こうした輸入の過程が、並行輸入品に多く見られる下痢や嘔吐、体調不良の原因になっている可能性もあるのです」
昨今では、こうした悪質なペットフードが問題視され、粗悪な原料から作られたペットフードや添加物が原因で、ペットの病気が増えているのではないかと指摘する声が多く聞かれる。
ペットフードとペットの病気
では、ペットフードとペットの病気の関連性は、どのくらい明らかにされているのだろう。 東京都北区の動物病院のある獣医はこう打ち明ける。
「現在、日本では約5割の犬が何らかの病気を持っているといわれています。 ただ、ペットフードに気を配るようになってから、病気がちなペットが健康になったというケースも珍しくありません。 近年アトピーの犬猫が増えていますが、タンパク質が体の中に入ると、アミノ酸に分解されて血液に吸収されるのですが、このとき質の悪いタンパク質だと、体が吸収できる小さな分子にまで分解されずに、大きい分子のまま残ってしまう。
そうすると、体はそれをアレルギー物質と勘違いして、アレルギー反応を起こしてしまうのです。ですから、体の中に入ってくるタンパク質の質が、非常に重要な問題となります。 しかし現実には、輸入品も国産品もペットフードにそれほど質のよいものが入っているとは思えません」
東京都渋谷区に住む吉村一江さんは、ペットには手作りのものを与えているという。 「犬を2匹飼っているのですが、ペットフードを与えていたときは病気ばかりしていて医療費がすごかったんですよ。そこで、インターネットなどで調べて、レシピを研究して、完全手作りの食事を与えるようにしました。
1匹は、緑内障が悪化して失明寸前だったのですが、今では、ほぼ完治したようで、2匹とも毛並みも良くなり、病気をまったくしなくなりました」
吉村さんは、穀類や肉、野菜などをまぜた餌を、1週間分、無水鍋を利用して一度につくり、小分けして冷凍保存しておくという。 ただ、このような素人の手作り食に反対する獣医が多いのも事実だ。
「手作り食の難点は手間がかかることと、レシピなど、かなり研究しないと栄養バランスが偏るということです。それと、手作り食でも原料をよく吟味するということが重要になってきます。もちろん、安全な手作り食を与え続けていると、ペットの舌は悪質な添加物の入ったフードは受けつけなくなりますよ」
つまり、当然といえば当然だが、手作りでも、良質なものを与えることが大切だということ。では、悪質なペットフードを見抜くには、どのような点を注意したらよいのだろう。山本氏があげた注意項目は、次のとおりだ。
【チェックが必要なペットフード】
動物性脂肪を使用しているもの。 大豆やとうもろこしを使用しているもの。 エトキシキン、BHA、BHT、等を使用しているもの。 塩、砂糖を添加しているもの。 賞味期限が明確でないものや、製造日から6ヵ月以上経ったもの。 素材にさまざまな色のついているもの。 並行輸入のもの。
【製品表示の見方の注意点】
パッケージについている写真や絵、キャッチフレーズにまどわされない。 原産国が暑い国のものは避ける。 成分を表すパーセンテージの実態を見抜く。 それぞれの材料がどのようなものか、明記されているか確認する。 添加物を使用していないと明記されているか。明記されていないものは、必ず酸化防止剤が使用されている。 原材料は内容の多い順に表示されているので、原材料の1番目に「肉」や「魚」が表示されているものを選ぶ。 「など」をつけて省略しているもの、「副産物」が入ったものは避ける。
これらの点を注意して、賢い消費者になること。ペットフードの選び方も、人間の食品の選び方も、ポイントになるのは、「業界の策にはまらず、買う側の知識と正しい判断で選ぶこと」と言えるようだ。
|