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知っておこう
情報サイド - 解説
2009年 9月 01日(火曜日) 17:53

連帯保証人の怖さを知っていますか?企業編

 企業活動における取引では、連帯保証人を要求されることがほとんどであり、そのリスクについて充分に知っておく必要があります。

保証人の保証を提供する場合、連帯保証が原則と言っていいほどであり、中小企業が事業資金等を金融機関から借り入れる場合には、かなり多くの企業の経営者が連帯保証をしているものと推測されます。

また取引先の社長等に自社の連帯保証人になってもらったり、社長自身が取引先の連帯保証人になっているケースも多いと思われます。

しかし、取引の関係でやむを得ず連帯保証人になったとしても、主たる債務者である取引先が正常に返済を続けているうちは、それほど危機感を感じませんが、その返済が滞ると大変なことになります。

「借りた人と同じ責任を負う、連帯保証人」

保証人には、通常の「保証人」と「連帯保証人」がありますが、その責任は大きく異なります。

①通常の保証人の責任は限定的

主たる債務者(例:お金を借りた本人)に弁済能力がないことが明らかになったときにのみ、債権者(例:お金を貸した貸主)に対して弁済責任を負うというのが、通常の「保証人」です。

通常の保証人には連帯保証人と異なり以下3点のような抗弁権等が認められています。

催告の抗弁権(いきなり債務者から支払いの請求を受けたとしても、「まず最初に債務者本人に請求せよ」といって、自分への請求を拒絶できる)

検索の抗弁権(主債務者に財産があり、その財産への執行が容易なのに自分が債権者から差し押さえなどの執行を受けた場合、「まず債務者の財産から執行せよ」といって、自分への執行を拒絶できる)

分別の利益(保証人の責任が保証人の数に応じて軽減される)

 

②連帯保証人は債権者の請求を拒絶できない

ところが保証人には、前記のような通常の保証人に認められる催告・検索の抗弁権はありません。

また、分別の利益もないので、他に保証人がいるからといって各連帯保証人の責任が軽減されることもありません。したがって、債権者から、いきなりその債務の全額を請求されても拒絶することはできません。つまり、連帯保証人自身が借りたのと同じになってしまいます。

 

こんな場合はどうなる?連帯保証Q&A

:先日、父親がなくなり、母と弟の3人で遺産を相続することになりました。ところが父親は、事業を営む兄弟の連帯保証人になっていました。この連帯保証はどうなりますか?

:父親の死亡により、その連帯保証に伴う保証債務がなくなることはありません。遺産相続では、プラスの財産だけでなく、マイナスの財産(例えば借入金や保証債務など)も相続しなければなりません。そこで、主たる債務者(父親の兄弟)の返済能力を確認しつつ、次の対応が考えられます。

●万一主たる債務者が返済不能になったとしても、その保証債務が小額で、プラスの相続財産でまかなっても充分おつりがくる場合には、そのまま相続すべきです。

●保証債務が多額でプラスの相続財産を上回る場合は、相続放棄も検討すべきです。ただし、相続放棄は相続開始を知ってから3ヶ月以内に申し立てる必要があります。

●プラスの相続財産はあるが、債務も相当ありそうな場合は、※限定承認を検討するという選択肢もあります。ただし、この限定承認も相続開始を知ってから3ヶ月以内に相続人全員で申し立てる必要があります。

※限定承認とは、被相続人の債務がどの程度あるか不明で、プラス財産が残る可能性もある場合等に、相続人が相続によって得た財産の限度で被相続人の債務の負担を受け継ぐことです。

 

:取締役A氏は、会社が金融機関から資金を借り入れる際、連帯保証人になりました。その後、個人的な事情で会社を辞めることになりましたが、この連帯保証はどうなりますか?

:会社を辞めた(取締役も退任)からといって、自動的に保証契約も解消することはありません。一度保証契約を結ぶと、会社を辞めても保証契約は継続します。したがって、万一会社が返済不能ということになると、A氏に支払責任が生じます。A氏の保証契約を解消するには、会社を辞める時点で、その金融機関に申し入れを行い、連帯保証契約の合意解約をしてもらう必要があります。

 
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