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シリーズ米6
情報サイド - 解説
2009年 9月 15日(火曜日) 16:20

排出権

化石燃料の高騰は世界規模の事で単に日本のみではありません。その要因は表立った事柄は需要と生産の経済原則ですが、その裏では投機マネーの暗躍と資源枯渇の不安が想定されています。 一方エネルギー消費に伴って発生するCO2・N2O・H2Sによる地球温暖化は緊急の対策が必要です。その時に稲作分野では冬期湛水と不耕起移植栽培の組み合わせによる新しい手法が開発された今日、無駄とも言える耕起の繰り返しは、非常にもったいない話です。

水田面積200万haで換算すると、ha当たり200ℓ以上の石油消費でありますから、単純に40万トン石油が消費される事になります。これは表の顔で、裏では切りワラや切り株が土中深くすき込まれ、嫌気性菌であるメタン細菌にエサを与えるために大量のメタンガスの発生を促します。

ある試算によると10aの最大値は65kgにも達すると言います。耕起を伴わない不耕起水田は切りワラ・切り株ともに地表にあります。従ってその最大値は5kgと言われています。差し引き60kgの量はCO2に換算すると容積比20倍、重量比50倍ですからCO2=3トンに換算されます。

ha当たり30トンでありますから200万haが不耕起栽培に変身すれば6000トンのCO2を削減できます。これは決して夢ではない話です。実はこれだけの話では終わりません。メタンガスを発生する有機物の分解時にはCO2とN2O・H2Sなど地球温暖化に寄与する物質が大量に発生します。

今まではこれらのガス類は自然発生的な物としてカウントされていません。この発生量を科学的に測定をしてCO2に換算すると、数百倍にもなり、その数値は膨大なものになります。現在の基盤整備による土壌改良は単に機械化農業のために存在し、泥炭層などの酸化によるメタンガスやCO2の発生量などはカウントされていません。

昔の泥沼地や新しい開拓地などは泥炭層が多く存在し、乾田化に伴う酸素供給は、このガス類の発生を免れません。稲作に伴う温暖化ガスの発生のみでなく基盤整備そのものが発生源になっています。これを止める手段は冬期湛水を伴う、不耕起移植栽培による土壌の還元化の維持にあります。

有機栽培などの堆肥の大量投与もこのガス類の発生を助長します。環境問題を語るなら、このアキレス腱であるガス発生装置の扱い方を緊急に対処すべきであると思います。

つづく

 
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